■はじめに
本書で紹介する独習法は、これから英語を始める方、または、英語を何年やってもなかなか上達しないと感じる方に是非試して頂きたいです。
言語には人間が誕生してからあらゆる知識が詰まっており、一つの言葉や表現に解釈できる意味はシチュエーションによって異なるため、
言語の習得に終わりはありません。私たちにできることは継続して学び、必要なものを吸収することです。
そのため、本書の英語の習得法は独りでもずっと継続出来るようになることが最大の目的としています。進め方さえが明確になっていれば、
あとは時間をかけてやるだけです。
「独習」という学習形式は学習者自身の興味や都合に
合わせてアレンジ出来、ハマったら楽しくなり、上達も早くなります。非常に効果的な学習形式だと私は、個人的に、思っています。
私は外国人ですが、英語圏の国の出身ではないため、最初から英語が話せたわけではありません。
約20年以上前に来日したころの話ですが、ある時、当時通っていた東京の日本語学校主催の日本人大学生との交流会がありました。
日本語の練習にもなりますし、現役の大学生と話せるいい機会でしたから、私も参加しました。そんな時、その場に居たある日本人学生に
「外国人なのに英語が話せないの?」と言われ、あまり相手にされませんでした。恐らくその日本人学生は外国人と英語を練習したくて、
その交流会に参加したのでしょう。実は、あの時の私みたいに英語が出来ない外国人はたくさんいます。それは学ぶ機会及び使う機会が
どれくらいあるかで、出来るレベルも違ってきます。私自身は母国で学んだ英語は高校時代の3年間だけでした。また、実際に使う機会も
ほとんどありませんでした。しかも、来日して日本の大学に入るまでの間は日本語の勉強を優先しなければならないため、学んだ英語もほぼ
忘れていました。でも、英語の出来ない外国人なんて2度と言われたくないので、大学生になってから私は英語を勉強し直しました。
本書は全部7章で構成されています。
第1章では、英語ができる
メリットを再認識して頂くために、現実的かつ一般論として、英語を身に付けるモチベーションについて述べます。何かを始めるときに、
モチベーションが必要です。また、そのモチベーションが強くなければ、どうしても長く続きません。
第2章では、英語の習得にあたり、目標の設定や必要最低限のツール(辞書、教科書、
ノートなど)の準備について述べます。
第3章では、言語の習得に最も必要な要素である
〝記憶プロセス〟について説明します。記憶プロセスの理解をなくして、学習がうまく出来るはずがありません。コンピューターは人間に
よって造られたのに、色々な面で人間より効率的な理由は、優れた記憶装置を持っているからです。
第4章では、記憶プロセスに基づく単語力が向上するための練習方法とその実践の例を
挙げます。
第5章はでは、文法の習得方法を説明し、それを基に1000文章の例文で
実践して頂きます。(本書の7割を占めるため、既に文法が充分自信がある方は読み飛ばして構いませんが、1000文章の例文は後の
リスニング練習にも使えます)
第6章では、リスニング練習方法について紹介します。
新しい言語の習得においてもっとも難しい部分です。筆者も色々試して最終的に辿りついた方法です。
第7章では、英語の能力検定試験(TOEIC)のスコアを伸ばすために、効率的な英語勉強の
方法を紹介します。恥ずかしいながら、筆者のTOEICスコアは850~900程度で、ものすごく高いわけではありません。
満点を目指すつもりはありませんし、点数と実用は比例しないことも分かっています。ですが、日本の会社での評価はある程度この試験の点数も
考慮されていますので、TOEIC試験に向けてどう練習すればいいかは、研究してコツはだいたい知っています。
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